超高齢社会の課題を解決できる人材の育成・創出を目指すプロジェクト
「ソーシャルデザインエルダー」を開始
~40代・50代のアンラーニングを通じたデジタル社会人材の育成~
2022年3月29日
株式会社incri
株式会社KDDI総合研究所
株式会社incri(本社:東京都港区、代表取締役社長:鬼澤美穂、以下「incri」)と株式会社KDDI総合研究所(本社:埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:中村 元、以下「KDDI総合研究所」)は、超高齢社会におけるさまざまな課題を現場目線(自分ごと)で捉え、デジタル技術を活用して解決できる人材の育成・創出を目指すプロジェクト「ソーシャルデザインエルダー」(以下 「本プロジェクト」)を2022年3月29日から開始します。
また、本プロジェクトの一環として、企業を対象に、40代・50代の社員に向けたデジタル社会人材育成プログラムを、2022年6月から実施します。
本プロジェクトは、社会や地域の課題に共感し、企業や⾃治体をつなげて新たな付加価値を創出する⼥性を育成するプロジェクトとして注目され、今年で5年目を迎える「5G・IoTデザインガールプロジェクト」(注)の知見・ノウハウを企業向け研修プログラムに活用する、初めての事例です。
【背景】
5GやIoTをはじめとするデジタル技術の活用により、生活者一人ひとりに最適化されたライフスタイルや多様な幸せを実現できる社会が期待されています。このようなデジタル社会の構築においては、デジタル技術に加えて多くの人の経験やアイデアが必要であり、それらをとりまとめるコミュニケーションが重要です。さまざまな業種、業界、生活の課題を高い共感力で自分ごととして捉え、課題を抱える現場とデジタル技術をつなぎ、解決に向けた提案や新規ビジネス・サービスを創出することができる「デジタル社会人材」が求められています。社会の高齢化を背景に、今後労働市場に増加する中高年(エルダー)層は、デジタル社会人材の有力候補です。また、変化の激しいデジタル社会においては、既存の価値観や過去の成功体験に固執することなく、環境の変化に適応しながら自らを変えていく「アンラーニング」の重要性も指摘されています。
【本プロジェクトの活動内容】
40代・50代の中高年ビジネスパーソンを対象に、アンラーニングを通じたデジタル社会人材の育成・創出のため、以下を実施します。
・デジタル社会人材育成プログラムの検討、運営
・ 上記工程の繰り返しによるデジタル社会人材像の明確化とプログラム改訂
・ 新たな社会課題解決やビジネス創出に向けて、多様なデジタル社会人材がつながるための場や機会の提供
【デジタル社会人材育成プログラム概要】
課題抽出に必要な共感力を身につけたり、自身の価値観や考え方を見つめ直したりするための機会を全5回、約5カ月にわたり提供するプログラムです。これにより、日常の職場から離れた未知の環境において、過去の経験や知識にとらわれず、新しい学びを得て進化(アンラーニング)することを促します。
対象者の共感力・現場力・巻き込み力などの向上を図る一環として、地方を訪れてのワークショップや地域に根差した活動を行っている5G・IoTデザインガールプロジェクトとの連携を特徴としたプログラムとしています。
- 主な内容
(1)有識者による講演
デジタル社会、デジタル技術、経済、人材育成などの第一線で活躍する有識者、先進的な取り組みを行っている自治体や事業者などによる講演により社会課題の関心を深めます。
(2)課題抽出体験型ワークショップ
・デジタル社会に向けて取り組んでいる地方においてのフィールドワークや異なるバックグラウンド(地域、業態、年齢層など)を持つ人たちとのコミュニケーションを通じて、社会課題の抽出と解決策の提案・発表を行います。
・ 5G・IoTデザインガールプロジェクトの活動現場の訪問や、デザインガールとともに取り組むワークショップを行います。
(3)定期的なフォローアップ勉強会
・ ワークショップを経ての気づきの共有や、共通のトピックスでのディスカッションを通し、学びや意識の定着を図ります。
- 実施時期
第1期のプログラムを2022年6月より開始します。また、2022年度下期以降に第2期の開始を予定しています。 - 対象および参加条件
・企業・団体に所属し、各企業・団体から推薦された40代・50代の社員や職員。
・ 約5カ月間の活動に継続して参加できること。
※ 第1期はincriおよびKDDI総合研究所が個別誘致する企業により構成。第2期以降の募集要領については別途案内予定。
【各社の役割】
incri | ・デジタル社会人材育成プログラムの検討、策定、運営 ・5G・IoTデザインガールプロジェクトの知見、ノウハウの提供 ・ 5G・IoTデザインガールプロジェクトや有識者との連携 |
KDDI総合研究所 | ・ 後援メンバーとの意見交換の主催 ・ デジタル社会人材育成プログラムの検討、策定 ・ デジタル社会人材の創出を拡大するための要因分析 |
【今後の予定】
incri、KDDI総合研究所は、本プロジェクトを通し、超高齢社会で活躍できるデジタル社会人材の育成・創出に取り組むとともに、今後、プログラムを受講したデジタル社会人材を含めた3者の連携による、地方創生など新たなプロジェクトの推進を目指します。
【本プロジェクト後援メンバー】
本プロジェクトの趣旨に賛同いただき、デジタル社会人材育成プログラムの検討・策定にご協力いただいています。
・キンドリルジャパン株式会社 執行役員 ストラテジックアライアンス事業部 兼 インクルージョン、ダイバーシティ&エクイティ担当 松本紗代子(2022年4月1日更新)
・ 損害保険ジャパン株式会社 人事部 担当部長 三浦史野
・ 日本電気株式会社 新事業推進本部 本部長 新井智也
・ 富士通株式会社 ソーシャルデザイン事業本部 ビジネスディベロップメント統括部 シニアディレクター 相原蔵人
・ 三菱電機株式会社 開発本部 通信システムエンジニアリングセンター 標準化担当部長 長谷川史樹
■incriについて
「Zero Gravity Society」をビジョンに掲げる、5G・IoTデザインガール卒業生が立ち上げた会社です。多彩なバックグラウンド・専門領域を持つ業種業界横断型の女性ネットワークと共感力・現場力・巻き込み力の3つの強みでデジタルを浸透させ、明日につながる価値を皆さまと共に生み出し、日本中に広げることを目指すとともに「デジタル社会人材×女性」の育成、普及拡大および活躍の場の創出に取り組んでいます。
■KDDI総合研究所およびKDDI research atelierについて
KDDI総合研究所の調査・応用研究拠点、KDDI research atelierでは、2030年を見据えた次世代社会構想「KDDI Accelerate 5.0」(https://www.kddi-research.jp/kddi_accelerate5_0/)を基に、デジタル技術を活用して、社会の長期的課題を解決し、活力に満ちた社会の実現に向けた取り組みを進めています。
(注)5G・IoT デザインガールプロジェクト
ローカル 5G 普及推進官⺠連絡会が主催する人材育成プロジェクト。